シーカヤックゲレンデガイド 備讃瀬戸 シーカヤック キャンプ
備讃瀬戸/塩飽諸島/山陰海岸/家島諸島/その他 野塾シーカヤックスクール
15/3/1 
ゲレンデ紹介
kayak resort information
これから紹介するエリアは、観光シーカヤッキングで楽しめる範囲を大きく上回っており、全く経験がない初心者や経験が浅い初級者の方を対象にはしておりませんので、前もってご了承下さい。あくまで日頃から弛まない錬成を積み重ね、より確実性の高いパドリング技術を習得して、荒れた海でもリカバリーができるような方を対象にしております。呉々も、始めたばかりの超初心者の方が、いきなり島へ渡ったり、沖へ出てしまい危険な目に遭うことのないようにお願いします。
■備讃瀬戸でのシーカヤッキング
・牛窓周遊  ・犬島散策  ・石島(井島)〜出崎激潮体験  ・豊島悠々  ・小豊島海響  ・小豆島ツアー
・千振島  ・塩飽諸島 ・向島〜尾鷹島潮流体験 ・笠岡諸島 ・直島諸島 ・笠岡諸島 ・その他 
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・注意事項:備讃瀬戸エリアは島が沢山あって魅力的な海域ではありますが、初級者向き観光向きのゲレンデではありません。潮流波は至る場所で発生し、その流れは速く技術うや経験なくして対処できない場合がしばしばです。また島と島の間には大型船が通過する航路もあり、何の予備知識もなく適当に島から島へと、公園を散歩するような感覚で海出るのは極めて危険です。最近の事例としては、航路の存在を知らずして横断中のタンデム艇が、すぐ近くまで来た大型船に気づき、衝突寸前のニアミスを起こしたり、潮流に翻弄されて、進むに進めず戻るに戻れないないような状況を時に見かけることがあります。夏場には、全く周囲に配慮のない水上バイクやウェイクボードを牽引する暴走レジャーボートも増えて来ました。遭難したら携帯電話で海上保安部を呼べばすぐに助けに来てくれるという安易な考えで、シーカヤックを始めたり海へ出るのは呉々も謹んで下さい。
 
■家島諸島でのシーカヤッキング
・赤穂〜西島デイツアー  ・坊勢男鹿キャンプツアー  ・家島周遊ツアー  ・院下島デイツアー
・前島-金ヶ崎-男鹿島エクスペディション ・日生〜家島ワイド海遊ツアー  ・その他
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・注意事項:家島諸島は赤穂御崎の約10km沖に位置していますが、海に慣れていない初級者やロールを含むセルフレスキューが完全ではない方には、気軽に行けるエリアではありません。赤穂側から強い風が吹けば、行きはヨイヨイ帰りは恐い海況になります。また梅雨期には濃霧が発生して、360度ホワイトアウトになることもあります。最近では、GPSも普及して自分の位置を見失う可能性は少ないかも知れませんが、視界不良に拠る船舶との衝突事故の可能性もあります。また沖合をカヤックで漕ぐ経験の少ない方が、いきなりの10kmの海峡横断などされるときには、技術云々以前の問題も発生して来ます。あまり知られていないかも知れませんが、「沖合パニック」に陥る可能性が充分あります。呉々も最新の注意を払って、そして充分な基礎訓練を積み、しっかりしたリカバリー技術を身につけた上で、海や天気の状況を把握した上で、ツアーに望んで頂きたいと思います。転覆しても何とかなるあるいは誰かが助けてくれるなどと甘い考えで、行動に移さないで頂きたいと思います。
 
■山陰沿岸域でのシーカヤッキング
・八丁浜シーカヤックブギ   ・鳥取砂丘沿岸ツアー   ・お祝い温泉キャンプツアー  
・トライアングルロックブギ  ・隠岐海峡往復横断 ・浦富沿岸ツアー ・その他
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・注意事項:まず山陰の天気は山陽側と大気の安定度が全然違い、変わりやすいということを念頭に置いて頂きたいと思います。夏場の数ヶ月は他の時期と比べて比較的安定していますが、それでも強い風が吹くと瀬戸内海の沿岸とは全く規模が違う大きな波が打ち寄せて来ますので、注意と警戒がいつも必要です。強風波浪時には、瀬戸内海沿岸域で波高1.5mに対して、山陰沿岸では波高5〜6mの予報が出されます。その強風波浪は天気予報である程度確実に予想できますが、時に海が荒れるような予報は全く出されていないときに、午前中は全く穏やかな海が午後から突然大荒れとなることもあります。出発するときは、上記写真のような穏やかな海が、4時間後に戻って見ると沿岸部はどこもかしこも大荒れ状態で、日頃からレンスーを欠かさない我々も面食らって、ほとんどがその波に撃沈させられたこともあります。山陰沿岸部に限らず日本海沿岸でカヤッキングを楽しまれる方は、気象や海の状態をしっかり把握して、日本海沿岸部で遊ぶ技術を身につけ多くの経験を積んでいって欲しいと思います。ヘルメットは必須です。
 
■他のカヤッキングエリア
・日生諸島海洋トレッキング  ・笠岡諸島ブラットツアー  ・塩飽諸島周遊ツアー  ・その他  
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・注意事項:
 自分たちがいつも出かけている海域あるいはゲレンデとは違う場所でカヤッキングをするときは、いつもの何十倍もの神経を使って出艇したいものです。その時に注意しておきたい点は、天候が変わりやすいかどうか、強風が吹いたら海は最悪どのような状況になるのか、また船舶の航行状況や漁船の操業域、また近くに大きな港湾があって大型船が出入りしていないか、など注意点は沢山あります。また適当な入り江を見つけてレンスーをする場合は、必ず海底の状況を確実に把握してからにしましょう。備讃瀬戸では、潮汐の関係で干満差が大きい時で2m前後あります。干潮時には見えていた岩礁も満潮になると海に沈んでしまうことはしばしばです。
 ワタシがまだスクールを開講したばかりの頃に、ある役人からカヤック施設やスクーリングの相談を持ちかけられたことがありました。準備するべきカヤックやゲレンデ状況がどんなものか一度見て頂きたいということで、現地調査を行いました。そのお役人が希望する入り江は干潮時には突起した岩が一杯あり危険であると、ワタクスは判断して、そこでのカヤッキングはやめるべきと言う助言をしました。しかし、相談を持ちかけられたのは、あくまで形式的なことであって、いくらこちらが一生懸命に色んなことを説明しても、ほとんど上の空状態で、あれよあれよと言う前にワタクスの助言とは関係なく事態が進んでいることに気づき、ワタクスは完全に手をひかせて頂きました。その後、ワタクスが調査に行って使用禁止の助言を行った場所で、ボランティアのインストラクター(?)が、海底の状況も調べずに、ロールのデモンストレーションをされたそうです。さぁ今からやりますので、皆さん良く見といて下さいよ、って言ってからカヤックを転覆させたまましばらく上がって来なかったそうです。そしてカヤックから出て来たその優秀なるインストラクターは、頭を岩にぶつけて血だらけの状態だったそうです。
 岩以外にも「刺し網」というのでしょうか、長い竹を海底に突き刺してそれに網を張り付けているのをよく見かけます。最近では少なくなりましたが、そうした竹の残骸が、海面に出て来ないで、海中に残っている場合もあります。レンスー場所の海中を良く確認してやらないと、怪我をする元ですので、知らないゲレンデや海域にお出かけの時は、呉々もご注意下さい。
 
どちらも北海道ノーライトデザイン社製のシーカヤックで、性能抜群です。
 
<観光シーカヤッキングのエリアについて>
 上記写真は小豆島は風の子島近くの海です。このあたりは、天気の良い穏やかな日でも、このような表情をしていますが、コレはもう観光系のエリアではありません。何故なら、これくらいの波があると、アウトリガー方式でのセルフレスキューは困難を極めます。運動神経が良くて慣れた方ならできるかも知れませんが、今日今始めたばかりの方が、転覆沈脱していきなり、できるような海ではありません。この状態だと、陸からはそれほど遠くに離れているわけではありませんが、観光系エリアではなく、実証系シーカヤッキングのエリアになります。つまり、ロールレスキュー以外ではセルフレスキューができない海の状況は、陸は浜近くであっても観光系シーカヤッキングのエリアではないということを、しっかりと認識しておいて下さい。
 また、グループで行くなら、万が一転覆しても誰かが助けてくれるだろうと、最初からそれを期待して、実証カヤッキングエリアへ入り込むことは止めましょう!実際には、何らかのアクシデントで沈脱して誰かに救助してもらうということはあるかも知れませんが、最初からそれを期待して海へ出ることは、慎みましょう。実証エリアで最も大切なことは「自力本願」です。できるだけ自身の力で対処していくことを念頭に置いて、楽しんで頂きたいと思います。その為には、日頃の錬成が非常に重要であることは言うまでもないことです。
 

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